診療所や病院を適切に使い分けましょう
2023年10月23日
紹介状なしで⼤病院を受診すると、診察料のほかに特別な料⾦がかかることをご存じですか。初診では 7,000円(⻭科の場合は5,000円)以上、再診では3,000円(⻭科の場合は1,900円)以上の特別の料⾦がかかります。⼤病院は救急や重い症状の患者さんの治療を担う役割を持っています。軽症で医療機関にかかるときは、⾝近な診療所やクリニックを受診しましょう。
「医療機関の機能分化」(図1)は、大病院と中小病院・診療所が互いに連携しながらそれぞれの特徴を生かして異なる機能を担うことをいい、それによって質が高く効率的な医療を実現できるとして長らく取り組まれてきました。
中小病院・診療所は、地域医療の窓口としての機能が求められます。風邪や下痢、軽度の裂傷など身近な病気やけがに対応するとともに、専門性や高度な医療の必要性に応じて、他の適切な医療機関へ患者を紹介します。
大病院は、中小病院・診療所からの紹介に応じて、重い病気や深刻なけがのためにより高度かつ専門的な医療サービスを必要とする患者を受け入れます。適切な治療によって回復期に入った患者には、身近な中小病院・診療所を紹介します。そして患者は中小病院・診療所で回復支援・リハビリなどを受けて復帰を図ります。
こうした、中小病院・診療所から大病院への「紹介」、大病院から中小病院・診療所への「逆紹介」が円滑に行われることで、中小病院・診療所と大病院がそれぞれの役割を効率的に果たすことを期待しています。