防ごう!海や川でレジャーを楽しむために知っておきたい安全対策
夏を迎えると、家族や友人などと一緒に、海や川へと出掛ける機会が増えてきます。水辺のレジャーは楽しいひと時となりますが、一方で、毎年多くの「水の事故」が起きていることを忘れてはいけません。この記事では、「水の事故」の対策をまとめましたので、是非、海や川へ出掛ける際の参考としてください。
水の事故から命を守るためには、次の7つのポイントを徹底することが「自己救命策」の基本となります。
(1)「立入禁止」の場所には近づかない
海や川など水辺には、パッと見ただけでは分からない危険が潜んでいます。管理者や地元のかたなどによって柵が設置されていたり、「立入禁止」などの看板がある場所には、絶対に近づかないようにしましょう。
(2)体調が悪いときは無理をしない
体調が悪いときに水に入るのは危険です。自身の体調を把握して、疲労や睡眠不足を感じる場合などは、決して無理をしないようにしましょう。
(3)単独行動を避ける
一人で行動した場合、事故に遭っても周囲の発見が遅れて、深刻な事態となりかねません。複数人での行動を心掛けましょう。
また、出掛ける際に、家族や関係者に行き先や帰宅時間を伝えておけば、万一のときにも異常に気付くきっかけとなり、速やかな救助につながります。
(4)こどもから目を離さない
こどもは大人と比べて危険を察知する力が弱いものです。小さな波にも足をすくわれ、沖に流されたり、溺れたりすることもあります。こどもの体に合ったライフジャケットを着用させるとともに、常にこどもから目を離さないようにしましょう。
(5)お酒を飲んだら海や川には入らない
お酒(アルコール)が体内に入ると、判断力や注意力、集中力、さらには運動能力も低下するため、自身が危険に遭遇するリスクが高まり、大変危険です。海上保安庁によると飲酒をして海水浴中に事故に遭った人の死亡率は、飲酒をしていない人の約2倍も高くなっています。海に限らず、飲酒後の遊泳は大変危険ですので、お酒を飲んだら泳がないようにしましょう。また、こどもから目を離すことにもつながりかねません。
(6)ライフジャケットの常時着用
水の事故で生死を分ける重要な要素となるのが、ライフジャケットの着用です。これを徹底するだけで、重大事故発生の確率を大きく下げることができます。
水中に落ちたときに、ライフジャケットが脱げてしまったり、膨張式のライフジャケットが膨らまなかったり、といったことがないよう、体のサイズに合ったライフジャケットを適切に着用するとともに、着用時の保守・点検を心掛けましょう。
(7)連絡手段の確保
万一、水の事故が起きたときに、救助機関に速やかに通報できるよう、携帯電話などの連絡手段を確保しておきましょう。水没して使えないといった事態を防ぐため、ストラップ付き防水パックの利用をお勧めします。
救助が必要なときは、「110番(警察)」又は「119番(消防)」に連絡しましょう。
また、海上における事故の場合は、海上保安庁の緊急通報用電話番号「118番」に連絡してください。海の事故で救助を求める際は、携帯電話のGPS機能を「ON」にした上で遭難者自身が「118番」に直接通報することで海上保安庁が正確な位置を受信することができ、迅速な救助につながります。なお、海上保安庁では、聴覚や発話に障害を持つかたを対象に、スマートフォンなどを使用した入力操作により通報が可能となる「NET118」というサービスも運用しています。