熱中症が疑われる人を見かけたら

2024年06月17日

熱中症は気温が高いなどの環境下で、体内に熱がこもってしまうことで起こります。そうなる前に予防することが大切です。そこで、熱中症警戒アラートが発表されたときには、熱中症を防ぐために暑さを避ける外出や屋外での運動及び長時間の作業をやめる、こまめに水分・塩分の補給をするといった熱中症予防行動をとりましょう。また、熱中症特別警戒アラートの発表時には、一人ひとりが熱中症予防行動を徹底するとともに、家族や周囲の人々による見守り・声かけ等の共助や公助が重要です。

涼しい環境に避難させる

めまいや大量の発汗など、軽症の熱中症症状が見られる人がいたら、すぐに風通しの良い日陰やクーラーが効いている室内など涼しい場所へ移しましょう。涼しい場所に避難した後も、しばらくは症状が急変するおそれがあります。目を離したり、熱中症の疑いがある人を一人にしないようにしましょう。

体から熱を放散させ冷やす

衣服をゆるめたり、体に水をかけたり、ぬれタオルをあてて扇いだりするなどして、体から熱を放散させ冷やします。自動販売機やコンビニで、冷えた飲料水のペットボトル、ビニール袋入りのかち割氷、氷のうなどを手に入れ、それを首の付け根の両側、脇の下、鼠径部(大腿の付け根の前面、股関節部)に広く当てて、皮膚直下を流れている血液を冷やすことも有効です。軽症の場合、これでよくなることがあります。

自力で水分補給を促す

冷たい飲み物は胃の表面から体の熱を奪うと同時に、水分補給もできます。応答が明瞭で、意識がはっきりしているなら、冷たい飲み物を持たせて、自分で飲んでもらいましょう
大量の発汗があった場合には、汗で失われた塩分も適切に補える経口補水液やスポーツドリンクなどが最適です。
「呼びかけや刺激に対する反応がおかしい」、「応答がない(意識障害がある)」ときには、誤って水分が気道に流れ込む可能性があります。これらの場合には、口から水分を飲んでもらうのは禁物です。すぐに病院での点滴が必要です。

意識障害が見られる場合はすぐに病院に搬送する

自力での水分の摂取ができない場合や、意識障害が見られる場合は、症状が重くなっていると考えられます。救急車を呼ぶなど、すぐに病院に搬送する手段をとりましょう。
ペットボトル飲料のフタを自力で開けられるかどうかも、判断材料のひとつになります。自力でフタが開けられない場合は、すぐに病院に搬送しましょう。